食後に愛犬を運動させても大丈夫?
人間は食後に激しい運動をすると、脇腹やお腹が痛くなったり体調不良を起こすことがあります。同じように、愛犬が食事をした後にすぐお散歩に行ったり、お庭やドッグランで走らせたり、室内でもボールなどのおもちゃで遊ぶといった”運動”をさせていませんか?
犬の場合、食後に激しい運動をさせると「胃拡張・胃捻転症候群」を起こすリスクが高まるので、食後は落ち着いて過ごさせるようにしましょう。

胃拡張・胃捻転症候群は命に関わる病気です!
特に、胸郭の深い大型犬で多くみられる胃拡張・胃捻転症候群は、胃が捻転したことからショック状態に陥り、そのまま放置すると内臓の壊死や多臓器不全によって、数時間で命を落とす危険性がある緊急を要する病気です。
胃拡張・胃捻転症候群は、過度な食餌や水の摂取や早食い、食後の過度な運動なども原因であるといわれているため、注意が必要です。
症状の中には、胃が横隔膜を押して刺激してしまい、しゃっくりをしていることもあります。もし、早食いによる一時的なお腹の張りではなく、お腹の上部がパンパンに張って、愛犬が苦しそうにしている場合は、命に関わるためすぐに動物病院を受診しましょう。
胃拡張・胃捻転症候群を防ぐために
胃拡張・胃捻転症候群を予防するためには、一度に大量の食事を与えずに、必要に応じて回数を分けて与えること、早食いをやめさせること、水のがぶ飲みをさせないことを習慣にして、愛犬の食後の様子に注意して下さい。
運動については、食後1~2時間を目安にして、少し時間を空けてからお散歩に出かけるようにしましょう。
もし、愛犬の食後すぐにお散歩に行くことが習慣になっている場合は、命を落とす危険性の高い胃拡張・胃捻転症候群を防ぐために、お散歩の時間帯を変更することをおすすめします。犬の食後に激しい運動をさせるのはやめましょう!
愛犬が胃拡張・胃捻転症候群になった時にみられる症状
・犬のお腹が張っている。
・よだれが沢山出ている。
・吐こうとするが吐けない。
・落ち着きがなくなる。
などの症状がみられます。この病気は、緊急を要することがあるため、疑いのある症状が犬にあらわれた場合は、すぐにお近くの病院へ受診、相談をして下さい。
